中国ビジネスの人材を日本に住んでいる中国人(在日華僑や日本の大学を卒業した元留学生の中国人など)に求め、彼らを中国に派遣するという手があります。両国の文化への理解があり、言葉もできる人材はどの企業においても重宝がられます。

  基本的には問題のない発想ですが、一方で、在日中国人だからこそ注意しなければならない、ローカルの中国人とは違ったポイントもあります。一つは、本人の身分に関わることについてです。

  華僑は、中国と日本、どちらの文化にも対応できますから、中国をメインにするのか、日本をメインにするのか、状況によって本人の選択肢に幅があります。この融通さは経営者にとってもメリットがありますが、本人が日本人と結婚する、日本で出産する、日本に永住または帰化することになると、あなたが考えた組織図が一変します。

  例えば、華僑が中国ビジネスを推進する中核の役割、重要な役割を担っていると、途中の計画変更(帰国や辞職など)は、これまでの業務フローに大きな影響を与えます。一部の経営者の中には、日本の就労資格を維持できる(日本と中国を自由に往来できる)ことを条件に説得を試みる人がいますが、これは根本的な対策にはなりません。

  ビジネスの先の先の展開を見据え、重要な役割を担う中国人には補助スタッフをつけて、不測の事態にすぐ対処できるよう準備しておいてください。