弁護士と相談するにあたって、どこまで事情を伝えるか?これは、法務部社員の迷うところでしょう。

  会社としては、トラブル相手と以前から取引があったり、些細な行き違いが以前からあったりするのはよくあることです。現在のトラブルを理解するには、これまでの取引経緯や取引形態なども理解してもらわなければならないときもあります。

  しかし、相談時間は限られています。そこで、どの範囲を伝えるか迷われる方もおられるでしょう。

(1)問題理解に必要な情報を端的に。メモ書きや図表も有効。

  これについては、まず、端的に現在問題にしたい事件とトラブルを中心に、それの理解に必要な事情を限定して伝えられてください。そのうえで、取引形態やこれまで経緯については、書面や図式、箇条書きのメモなどを用意し、弁護士にお渡しくださり簡単に説明を加えてください。

  弁護士としては、限られた時間の中でできる限り、豊富な情報が欲しいと思っています。と同時に、できる限り無駄な話にそれるのを防ぎたいという思いも持っています。

  とはいっても、相談に来られる方が何が必要な情報か無駄な情報か、正確に区分するのは、困難であるかと思います。そこで、メモ書きや図表などを用いて相談されるのが良いかと思います。


(2)初回相談時に顧問契約を締結し、長く時間を取る方法

  あるいは、最初の相談時に、顧問契約を締結。最初の相談で弁護士に長く時間をとってもらい、詳細に事情や会社の状況、相手との関係を伝えてしまい、以後の相談では必要なポイントのみを相談するということも考えられます。

  企業が弁護士と顧問契約する企業のメリットの一つとして、安心感などと同時に、よくあげられるのが、会社のことをわかってくれているから、ポイントを伝えるだけで相談がしやすいということがあります。


  最後に一つ、弁護士が会話の初めに、その情報は不要だと説明を遮っても、どうしても伝えておきたいと感じたことは、はっきり伝えてください。一見不要のようで、後で大きな意味を持ったことが当職も何度かあります。

  そこで、どうしても伝えておきたいといった情報すら、耳を貸さなかった弁護士には依頼しない方が良いでしょう。