取引の相手方に、暴力団等の反社会的勢力に該当しないことを表明させ、取引開始後に取引先が反社会的勢力に該当することが発覚した場合に無催告で契約を解除できる旨を定めた条項を暴力団排除条項(『暴排条項』)といいます。

 近年、暴力団排除条例施行により反社会勢力の排除の動きが高まっており、多くの条例では、暴排条項を導入することを努力義務としています。

 では、導入するべき暴排条項は、どのようなものでしょうか。

 暴排条項は、(1)相手方が排除対象となる反社会的勢力にあたらないと誓約する表明保証条項(2)その違反事実が判明した場合の排除の条項の2段階で定めるのが一般的です。

 (1)の排除対象者については、現在暴力団、暴力団員である者だけでなく、各業法で規制の対象となっているのと同じように、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者も含めておくべきでしょう。さらに、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、暴力団と一定の関わりの有するとされる者も対象に加えて規定するのが一般的です。

 さらに、暴力団員等とのかかわりを隠しながら、その威力を利用し利益の拡大を図る共生者も排除対象者に含めるように規定されるべきです。

 また、対象者からのしばりだけでなく、暴力的な要求行為、不当な要求行為、脅迫的な言動、信用棄損・業務妨害行為など反社会的勢力である者が行う習性が高い行為が現れたときにこれを理由に排除ができるよう、これらの行為を禁止する条項も入れておくと有効でしょう。

 (2)の排除条項では、(1)の事実が判明した場合の解除条項が中心となります。違反事実があったとき、相手方の有する期限の利益を喪失させる期限の利益喪失条項とともに、「何らの催告を要さず解除ができる。」という無催告解除の条項を規定するのが一般的です。

 以上が標準的な暴力団排除条項の定め方ですが、その他、相手方が暴力団等に当たる可能性があるとの疑いがあったときに調査に応じる義務を定める条項を定めたり、違約金条項により解除に伴う自己の金銭の返還債務と相殺できる方法を併用するなどの工夫をすれば、より実効性のある条項となるでしょう。