景気が回復傾向といわれているからかもしれませんが、今年は例年より街を歩く人が多いような気がします。株価も一時16,000円を超えるなど、来年に期待が持てる年末になっています。このまま景気が良くなると良いのですが・・・

 元気が出ない会社、特に小売業などは、ある日突然倒産して社長が逃げたりすることがあります。年末現金を作って海外に高飛びするには丁度いい時期?なのかもしれません。

 そうなると、従業員は大変です。年明け早々社長と連絡が取れず、店を開けるわけにもいかずに取引先との対応に追われることになるでしょう。商品の納入業者のような債権者はさらに大変で、債権が回収できるのか、必死で動き回ることになります。

 このような場合、大抵店舗にはまだ在庫が残っており、売場に陳列されていることが多いと思います。そして、通常小売業者は手形や売掛で商品を購入しているので対価の未払いが残っています。そうするとこの商品を回収し、少しでも被害額を抑えたいと思うのが人情というものでしょう。

 ところが、これはできないのです。契約にもよりますが、商品が納入されたら所有権は小売業者に移転します。まだ代金の支払を受けていないからウチのだ、とはいえないわけです。もし無理やり持っていけば、自分が犯罪者となってしまうこともあります

 もちろん契約で移転時期を販売時にすることは可能です。しかし、占有改定(売買契約をしたけれども商品はまだ店舗においてある)で売買が成立している場合もあるので、下手なことは出来ません。実質商品の回収は難しいと考えた方が良いでしょう。

 このような被害を防ぐには、やはり地道に相手をチェックしていくのがベターです。調査会社を使うという手もありますが、業界のうわさや近所の評判、店舗の状況、バイヤーの交渉態度等を見るだけでもある程度判断はつきます。

 調査の結果危ないと判断したら、保険をかける、信用取引の条件を見直す、根抵当を設定する等の対策を取る必要があります。あまりにも危険であると判断した場合は取引打ち切りも考えます。自社の売上は減るかもしれませんが、倒産して債権回収が出来なくなるよりはよほどマシです。