弊所では海外の大学院に留学される予定の方や就職をされる方から、大学の卒業証明書や成績証明書の認証のご依頼を受けることがあります。

ご質問をよく頂くことが多いので、海外留学や就職時の大学の卒業証明書、成績証明書の認証について解説させていただきます。

まず第一に提出先の国がハーグ条約に加盟しているか国か、非加盟国かを確認してください。(2015年1月時点のハーグ条約加盟国一覧はこちらを参照してください。)

ハーグ条約の加盟国の場合

ハーグ条約加盟国に提出する書類はアポスティーユを取得する必要があります。ただ、国公立大学法人所属大学、私立大学法人所属大学については直接外務省のアポスティーユを取得することができません。(2015年1月度の国公立大学法人所属大学、私立大学法人所属大学一覧

国公立大学法人所属大学が発行したものでも、直接アポスティーユを取得することは出来ないので気をつけてください。

大学から英文の卒業証明書、成績証明書を発行してもらった後、宣言書を添付して、公証役場で公証人の認証、法務局で法務局長の押印証明を取得します。その後、外務省でアポスティーユの取得の申請を行います。ここまでの一連の流れを東京では公証役場で行うことができます。(ワンストップサービスと呼ばれています。)

外務省の手続きは、不備が無ければ提出した翌日にアポスティーユ取得済みの文書を受領することができます。

ハーグ条約の非加盟国の場合

ハーグ条約に加盟していない国に提出する書類は駐日大使館の領事認証を取得する必要があります。ただ、領事認証を取得する前に外務省で公印確認を取得する必要があります。国公立大学法人所属大学、私立大学法人所属大学については直接外務省の公印確認を取得することができます。

大学から英文の卒業証明書、成績証明書を発行してもらった後、外務省で公印確認の取得の申請を行います。アポスティーユは直接取得することはできませんが、公印確認は取得することができるので気をつけてください。

外務省の手続きは、不備が無ければ提出した翌日にアポスティーユ取得済みの文書を受領することができます。

アポスティーユを取得してしまった文書に大使館の領事認証を取得することは出来ませんので気を付けてください。